ここ数年で一気に定着してきた感のあるシュトーレン。我が家でも5〜6年前からクリスマス時期の楽しみのひとつとしている。
一応シュトーレンを紹介しておくが、もともとはドイツ発祥のお菓子で、洋酒漬けしたドライフルーツやナッツなどをパンのような生地に練りこんで焼き上げたもの。糖度が高く、かつ焼き上げてあるため日持ちし、1ヶ月ほどかけて熟成させつつ変化を楽しむのもオツなもの。
フランス北東部のドイツに近い地域でも人気のあるお菓子らしく、ドイツパンのお店だけでなく、フランス系のパン屋でも売られている。
有名なパン屋がこぞって販売するようになってきており、どこのシュトーレンを選ぶかで頭を悩ませてしまう。
すでに手に入らないものもあるかもしれないが、今年購入したシュトーレンを紹介、食べ比べしていく。
まずは第一弾。
・ベッカライビオブロート(芦屋)
表面には粉糖ではなくグラニュー糖を使ってるのが特徴的。全粒粉100%で作られているためか目が粗く、購入して1週間ほどではややボソボソとした食感であったが、2週間ほどでずいぶんしっとりしてきたので、ここらへん以降が食べころか。スパイスは控えめ(ほとんど、もしくは全く使ってない?)。フルーツはレーズンが大半で、オレンジピール、レモンピールなどがアクセント程度に。ナッツ類はなし。
ここのパンと同じく、素材(特に小麦)の風味を大切にし、素朴で食べやすい。スパイスが強いものは子供にはやや刺激的すぎるものもあり、家族で愉しめるシュトーレンだろう。
サイズが5種類ほど用意されているのも家族の規模に合わせて買えるので嬉しいところ。
・ルシュクレクール(吹田)
開封した瞬間からスパイスの香りが漂う。特にカルダモンの香りが鮮烈。表面を覆う粉糖にもスパイス?の色が移っているのか黄色くなっている。
フィリングはレーズン、レモンピール、オレンジピール、フィグ、イチゴ。さらにカシューナッツとアーモンド、ピスタチオが入っており、ナッツ類の食感が良いアクセントになっている。
購入直後の生地は目はそれなりに細かいもののしっとりというよりはざらっとしたもの。これもはやり10日ほど熟成させるとしっとりさが増した。
また熟成とともにスパイスの角が取れてきた印象で、口腔内に残る香りの残滓が深い余韻となる。
・パリアッシュ(中之島)
3種類のシュトーレンを販売されておられ、そのうちオーソドックスなものと、私が買ったイチゴのシュトーレンは定番品のようだ。もう一つのショコラのシュトーレンは生地にも洋酒を練りこんであるようで、お酒の風味が強いものは子供が食べられないのでパスしておいた。
さてイチゴのシュトーレンである。
スライスすると、おおっ!と思わず歓声を上げてしまうほどに真っ赤な生地!
非常にしっとりし、かつ密度が高いため、パンというよりもクッキーに近いか。ここのパンは普段からしっとり目なので、食べ慣れた人なら違和感は全くないだろう。
イチゴのわずかな酸味と濃厚だがさっぱりした甘さが非常に特徴的。イチゴの果汁だけでなく、果肉が埋め込まれており、この肉感あふれる食感がまたよい。さらにピスタチオの歯ごたえがさらなるアクセントとなっている。
シュトーレンというイメージからは大きく乖離しているが、こういう新解釈も大いにアリだと喝采を送りたい意欲作。
なお、1週間ほど熟成させたが、自分にはあまり変化が感じられなかった(ややイチゴの酸味がおさえられたか?)。
・ブーランジェリー夢屋(姫島)
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