◾︎ル・パン・ド・メテイユ

ライ麦と小麦を同量使ったパンを「メテイユ(「混合」の意)」と呼ぶそうな。ここの場合、さらにライ麦2種、小麦3種を混ぜているという。
開封するとツーンと酸味のあるライ麦の香ばしさ。けど、その酸味が決して刺々しくなく、先端が丸まったような香り。
モッチモチの生地で含水率が非常に高そうなのだが、全くダマっぽさがない。ぱっと見でダマになってなくても、噛もうとして生地が圧縮されるともちゃっとした食感になるパンは多いが、ここのはそれがない。
2.6円/g(写真で500gほど)

ライ麦と小麦を同量使ったパンを「メテイユ(「混合」の意)」と呼ぶそうな。ここの場合、さらにライ麦2種、小麦3種を混ぜているという。
開封するとツーンと酸味のあるライ麦の香ばしさ。けど、その酸味が決して刺々しくなく、先端が丸まったような香り。
モッチモチの生地で含水率が非常に高そうなのだが、全くダマっぽさがない。ぱっと見でダマになってなくても、噛もうとして生地が圧縮されるともちゃっとした食感になるパンは多いが、ここのはそれがない。
2.6円/g(写真で500gほど)
◾︎パン・アンティーク

古代小麦2種と、有機小麦1種の計3種を玄麦(玄米と同じで精製していない小麦)のまま石臼でひいたものを使ったパン。
ライ麦がないので酸味はごく控えめ。やはりモッチリしてるけど、水分はメテイユより少なめで、甘みが本当に強い。噛めば噛むほど甘くなるとはこのことだ。
3.8円/g(写真で300gほど)
◾︎パン・オ・フリュイ・ルージュ2014
古代小麦2種と、有機小麦1種の計3種を玄麦(玄米と同じで精製していない小麦)のまま石臼でひいたものを使ったパン。
ライ麦がないので酸味はごく控えめ。やはりモッチリしてるけど、水分はメテイユより少なめで、甘みが本当に強い。噛めば噛むほど甘くなるとはこのことだ。
3.8円/g(写真で300gほど)

カシューナッツ、ピスタチオ、クルミ、レーズン、サルタナレーズン、カレンズ、クランベリー、サンマスカットレーズン、インカベリー、いよかんピール、オレンジピール入り。
これだけでもスゴイ(笑)のだが、水は使わずに山葡萄の果汁で練り上げているというこだわりよう。
開封すると、ライ麦のそれとは明らかに異なる果実風の甘酸っぱい香りが立ち上り、さらに顔を近づけるとフィリングの香りもかすかに感じる。
これだけの種類のフィリングを使って、味が破綻せず、むしろほどよいバランスとなっているのに舌を巻く。自分でパンを作ってみたらわかると思うが、適当に混ぜれば良いというものではなく、配合のバランスは案外難しい。
パンの焼き加減も絶妙で、この手のフィリングタップリのパンはややもするとフルーツケーキっぽくなりがちだが、生地のドライ感はさすが。
3.2円/g(写真で650gほど)
◾︎パン・オ・ノワ・エ・レザン・オ・フロマージュ
これだけの種類のフィリングを使って、味が破綻せず、むしろほどよいバランスとなっているのに舌を巻く。自分でパンを作ってみたらわかると思うが、適当に混ぜれば良いというものではなく、配合のバランスは案外難しい。
パンの焼き加減も絶妙で、この手のフィリングタップリのパンはややもするとフルーツケーキっぽくなりがちだが、生地のドライ感はさすが。
3.2円/g(写真で650gほど)
◾︎パン・オ・ノワ・エ・レザン・オ・フロマージュ
◾︎パン オ レザン エ オ ロマラン
こぶし大ぐらいのこぶりな食パンといった外見のパン。ローズマリーとシナモンを混ぜた生地を使っているとのことで、独特の爽やかな香りに包まれる。フィリングとしてレーズン、サルタナ、クランベリーを練り込んであり、ドライフルーツの仄かな酸味と豊かな甘味が食欲を刺激する。290円
【総評】
一見しただけでは、そのあまりにもシンプルな外見に惑わされて、凡百なパンと混同してしまいそうになる。が、実際には、目を凝らして生地を観察すれば、その美しさにため息すら漏らしてしまうほどであった。
一切奇をてらうことなく、正統派なフランスパンの伝統を守りつつも、麦や酵母などの素材や発酵方法・焼成方法などのパン作りの基礎たる部分を徹底的に追求し作り上げた至高のパンといえる。
「シニフィアン・シニフィエ」とはパンの傾向こそ違いはあれども、目指している方向性は似通ったものを感じる。老舗料亭の料理人が和食を極めんとする姿に通じるものがある。シンプルさの奥に見えるこの上ない複雑さ。ある種の哲学性すら帯びているこういったパンを、残念ながら関西では見かけたことがない。
ただし「プレジール」も「シニフィアン」も、価格が高すぎてさすがに普段使いは無理。まさに「高級料亭」であって、ハレの日に頂くような特別な存在のパンと言えよう。
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