阪急梅田本店には、パン屋のテナントが2店舗入っている。一方が、阪急グループが直営するB1Fの「Boulangerie UN」、そしてもう一方がB2Fの「le Boulanger de monge」。
このお店は、パリに2店舗を構える超人気店の国外初出店の店舗だそうで、ドンクがライセンス経営されている様子。パリで修行した職人さんが、パリのお店の味を再現すべく努力されているとのこと。
ビオ小麦、要するにオーガニック小麦を使っていることがウリの一つだそうで、該当する商品にはビオマークが表示してあった。
・バゲット・ドゥ・モンジュ
お店の看板商品のビオ小麦を使ったバゲット。
クラストの最表面はがりっとかなり固めに焼き上げられているが、クラムに移行するまでの間からすでにもっちりとした歯ごたえの中間層的な部分が感じられる。
比較的なだらかにクラムへと移行していき、もちもちさは一層増していく。食パンのようなしっとりしたもちもちではなく、どこか乾いた感じのある弾力感。塩の加減がこの上なく絶妙。
ご自慢の小麦粉のおかげもあるのだろうけど香ばしさも格別。
絶品。
・パン・オ・ルヴァン
ルヴァン種をもちいて焼かれた、非常に素朴なパン。それだけにパンの実力が丸わかりになる。
開封するとルヴァン種の酔いしれそうな馥郁たる芳香に包まれる。こちらも固く焼かれたクラストの中は、きめ細やかなもっちりしたクラム。これが小麦の旨味か、とシンプルなはずなのに奥深い旨味が湧き出てくるようだ。
何もつけずとも十分すぎるほど美味しい。
・カンパーニュ・オ・レザン
ライ麦配合のカンパーニュにレーシングがびっしりと練りこまれた、レーズン好きにはたまらないパン。
こちらはライ麦の風味と、レーズンの甘み・酸味がマッチして、これまたすこぶる美味しい。他のパンに比べると、ややもっちり度では劣るが、その分レーズンがとても瑞々しく、全体としてはパサパサ感を感じさせない。
これまた絶品。
・クロワッサン
今回、一番感動したのはクロワッサンかな。サイズはかなり大きく15cmほどはある。
比較的ふんわり目に焼き上げられているが、内部の層の細かさが素晴らしい。噛んでいくと、一層一層を噛み潰していると分かるはずのないことを知覚できているかのように錯覚してしまうほどに、層の形成が美しく、食感が素晴らしい。バターはやや控えめに感じたが、過剰な風味よりもこの食感を味わうだけでも幸せだ。
素晴らしい。
「UN」もかなり美味しいとは思うが、相手が悪かった。格でいうと、こちらが数段上だ。
梅田界隈最強店の座はモンジュに移譲された。
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