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2014年4月8日火曜日

阪急梅田本店「Boulangerie UN」

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関西パン屋巡り200軒の23軒目。

梅田にお買い物に出かけたついでに、比較的空いていたので寄ってみた。平日の夕方だと、レジ前に行列ができている時もある。

ググってみると、どうやらこのお店は阪急グループが直接に経営しているようだ。昔の梅田阪急に入ってた「ベイクドQ」などと同じ系列のようだ。

 ・トラディショナルバゲット

東京の名店「VIRON」と同じく、フランスVIRON社の小麦を100%使用したバゲット。かなり細身で長い。60cmほどはある。
何かの本で読んだ覚えがあるが、VIRON社の小麦は、それだけで必ずしも美味しいバゲットを焼けるというような魔法の粉ではもちろんなくて、結構品質のバラつきが大きくてどちらかというと扱いにくい粉であるとのこと。渋谷のVIRONは大資本で独占契約を結ぶことで安定した品質の供給を可能にしたようだが、そこはそれ、阪急東宝グループの大資本が安定供給を実現したのだろう。
なんとも言えない小麦の香ばしさに期待を膨らませつつ口に運ぶと、クラストはガリッと硬く焼き上げられて、噛みこむにつれてバリバリっと音を立てて崩れていく。その細さ故に、相対的に少ないクラムの部分はしっかりと中心部まで焼成されて、余計な水分もしっかりと飛び、それでいてパサパサしすぎずふんわりとした食感を残す。麦と塩のバランスが非常によく、やや濃厚気味な味わいでドンドンと食べ進んでしまう。
自分の理想とするタイプのバゲット。絶品。

・くるみとレーズンのカンパーニュ

ハーフサイズを購入。こちらもバゲットと同じく、クラストがかなり分厚く、固いタイプ。最近食べた中では、谷町のgoutさんのそれに近い。味の方は、フィリングの充填度でgoutにはやや劣るが、ライ麦の酸味が主張せず調和している風味の良さと言い、目の詰まった中にもふんわりさを失わないクラムの焼き加減と言い、これまたドストライクの仕上がり。

・いちごのカンパーニュ


春の限定商品。カンパーニュ生地にドライストロベリーを混ぜ込んで、さらにクリームチーズまで入れてある贅沢な一品。ストロベリーは甘みが非常に強く、若干の酸味を伴うクリームチーズのマイルドさが、パンの風味をより一層強調してくれる。食感的にも、チーズのネチャっとした感触がアクセントになってよろしい。これまた美味い!

・ゲランド岩塩のロデブ

見た目はパネ・ポルチーニの塩フォカッチャに似てるけども、あそこまでモチモチではない。小麦の分量に対して相対的に水分が多い生地で作るパンであるロデブだが、内部に水が残っているわけではなくて、生地が水っぽい分、しっかり焼成すると内部は気泡が多く、クラストも薄く薄く張りのある食感となる。引きちぎろうとすると非常に引きの強いパンに焼きあがっていた。時に岩塩のパンチある刺激が感じられる。シンプルだけど、単品でも食べられる力強さがある。バリエーションでチーズ入のロデブもあったが、あれもぜひ食してみたい。

・クロワッサン
今回唯一残念だったのが、クロワッサン。サイズは小ぶりな日本的なもの。
表面の仕上がりも、イマイチ美しさに欠け、また底面を見るとベチャッとしていたので危惧していたのだが、やはり内部への火の入り方がイマイチで、生焼けバターののっぺりしたしつこさが舌に残った。

・パン・ド・ミ(山食)

食パンは数種類あるのだが、一番オーソドックスなものを。生では食べていない。
トーストすると、表面はカリッとキレイに焼き上がりつつも、中はふんわり、しっとり。もっちりというよりもしっとり。ミルキーな甘い風味が強く、実に日本人ウケのよい食パン。

所詮はデパートのテナントだろうと高を括っていたのだが、その実力は予想を大きく裏切るものだった。
特に、ハード系の出来は、デパート直営のパン屋とは思えない素晴らしい仕上がりであった。クロワッサンは正直微妙だったが、及第点にはもちろん達している。
梅田界隈も近年パン屋が充実してきている中、自分のように先入観で敬遠している方がいらっしゃったらぜひ足を運んでほしいレベルだ。
個人的には現在梅田エリアで最強。

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