今回念願かなっての訪問となった。
女性の店主さんがお一人でパン製作から販売までされているとのこと。そのため、営業日数も限られてしまうようだし、パンの種類も4~5点に限られる。
この日は午後3時頃の訪問だったのだが、すでに食パンは売り切れており、3点を購入してみた。
・オレンジチョコレート
ねっとりとすら表現したくなるほど引きが強い生地には、ビターなチョコレートがこれでもかと練りこまれてある。小麦がメインなのか、チョコレートがメインなのかわからなくなるほど。オレンジピールの酸味が甘さでダレそうになる舌を時折引き締めてくれる。チョコ好きにはたまらんだろう一品。
・くるみぱん
・くるみぱん
ここ数カ月で食べたパンのうち、一番衝撃を受けたパンと言っても過言ではないかもしれない。
ぶどうから起こした自家製酵母を用いて、小麦、おそらくライ麦を配合して焼き上げたくるみのパン。
この説明だけではこだわったパン屋ではよく見かけるありきたりなものなのだが、このパンは何かが根本的に違うぐらいに美味しかった。
手に持つと、ビニール袋越しにも伝わってくる弾力感。むちっとしたクラストから溢れ出る旨味で弾けそうだ。
封を開けた瞬間から馥郁たる濃密な芳香が嗅覚を刺激する。いわゆるパンの焼けた香ばしさとは違う、形容し難い濃密な香り。
たまらずかぶりつくと、見た目通りムチっとした薄いクラストの中に、むっちむちのクラムとくるみが待ち受ける。非常に滋味に溢れたパン。素材の一つ一つから自然が溢れ出てるようだ。
ひたすら優しく、深い。
ひたすら優しく、深い。
絶品です!!
・ブリオッシュ
これも恐ろしく美味しかった!
円形のカステラのような見た目。
わずかに力を加えるだけで千切れていく。見た目通りに極上のフワフワさ。ブリオッシュパンというと、どうも甘みと油脂が過剰なイメージがあってあまり選ばないのだが、こちらは優しい程よい甘みと卵の風味が本当に素晴らしく、綿菓子のような口どけの良さとサッパリした後味でパクパクと食べてしまった!
こちらも絶品。
このお店のオーナーシェフの女性の出自がどのようなものなのかは存じ上げないが、パンと真摯に向き合って正直な丁寧なパン作りをされていることがヒシヒシと伝わってくるパンであった。
是非とも食べていただきたい。
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